✅ 社会人になった子どもと、お金の話をしていますか?
子どもが社会人になると、「やっと経済的に独立した」とホッとする一方で、
将来の家計や人生設計に必要な知識が十分に備わっているかは別の話です。
AFP(ファイナンシャルプランナー)の視点では、社会人1年目〜数年間こそ“お金の基礎”を築く大切な時期。
親がサポートできる「最後のチャンス」と言っても過言ではありません。
今回は、親が子どもに伝えておくべきお金の会話テーマを5つ紹介します。
✅ テーマ①「収入と支出のバランス」=“家計管理”の基礎
まず伝えたいのは、「給料のすべてを自由に使っていいわけではない」こと。
【伝えたいポイント】
- 手取り収入の6〜7割で生活する
- 残りは「貯蓄」「将来の備え」「自己投資」へ回す
- 家計簿アプリ(マネーフォワード、Zaimなど)の活用も推奨
💡新生活の立ち上げ期に、お金の使い方を“見える化”する習慣を身につけておくと安心です。
金融庁|家計の見直しと資産形成
✅ テーマ②「貯金のルールとタイミング」=先取りの習慣化
社会人になったばかりのころは、給与も少なく支出も多め。
だからこそ、「余ったら貯金」は機能しません。
【おすすめアドバイス】
- 給与日に1万円〜2万円を別口座へ“自動振替”
- 目的別口座(旅行、結婚、転居など)で管理
- 社会人2年目からは「iDeCo」や「つみたてNISA」の活用も視野に
👉 貯金の金額よりも、“貯金体質”を育てることが重要です。
✅ テーマ③「保険の考え方」=若いうちは“最小限”でOK
入社と同時に保険営業を受けて「とりあえず加入…」というケースがよくありますが、
独身で親元にいる場合、過剰保障になっていることが多いです。
【保険選びの基本】
- 医療保険は“最低限”でOK(公的医療制度+貯蓄でカバー可能)
- 終身保険・学資保険などは不要なケースが多い
- 団体保険・共済の方が割安なこともある
💡「保険は“安心を買う”だけでなく、“使わないお金”でもある」ことを教えてあげましょう。
✅ テーマ④「税金と年金の基本」=仕組みを早めに理解
社会人になると、天引きされるお金の意味がわからないまま過ごしてしまいがち。
税金や年金の仕組みを知っておくことは、ライフプラン設計にも役立ちます。
【伝えるべき基礎知識】
- 所得税・住民税のしくみと年末調整とは?
- 厚生年金=将来の年金だけでなく「遺族年金・障害年金」もカバー
- 源泉徴収票は“お金の履歴書”として大事な書類
👉 税金と年金の“最低限の仕組み”だけでも理解しておくと、転職や副業にも対応しやすくなります。
✅ テーマ⑤「将来のライフイベントとマネープラン」
結婚、出産、住宅購入、親の介護、転職、独立…。
これからの人生で必要になるお金は、想像以上に多様で大きいです。
【会話のきっかけ例】
- 「結婚するときにいくらくらい必要だと思う?」
- 「老後に年金以外でいくらくらい必要になりそう?」
- 「親として将来、何を支援できそうか、どこまでは難しいか」
💡“お金の未来地図”を描くことは、人生の選択肢を広げる力になります。
✅ まとめ:親子でお金の話をするのは“今”がベストタイミング
子どもが社会人になった今こそ、お金の話を「教える」から「共有する」に変えていくチャンスです。
【親が伝えておくべき5テーマまとめ】
- 家計管理(収入と支出の感覚)
- 貯金の習慣と口座の使い分け
- 保険の考え方(最小限でOK)
- 税金と年金の基本構造
- ライフイベントとマネープラン
お金の知識は「自立の道具」。
一方的に教えるのではなく、一緒に考える会話を大切にしましょう。

