✅ はじめに
「夫が浪費家で困る」「妻が節約しすぎてストレス」──こんな悩みを持つ夫婦は少なくありません。
実は、お金の価値観のすれ違いは、離婚原因の上位に入ることもある重要な問題です。
AFP(ファイナンシャルプランナー)の視点から見ると、夫婦がお互いの金銭感覚をすり合わせることは、円満な家庭経営に不可欠なプロセスです。
今回は、夫婦で“お金の価値観ズレ”を防ぐために、早い段階で話し合っておくべき「3つの重要ポイント」をご紹介します。
✅ ポイント①:家計の「支出優先順位」を共有する
節約の基準・お金をかけるポイントは人それぞれ
まず確認すべきは、「何にお金を使いたいか」の優先順位です。
同じ“10万円の出費”でも、それを「必要経費」と思うか「無駄遣い」と感じるかは、価値観次第。
【チェックすべき例】
- 食費や外食:毎月いくらまで?
- 趣味:ゴルフ、漫画、美容などの支出は許容?
- 教育:子どもの塾・習い事にどこまで投資?
【すり合わせのコツ】
- 予算会議を月1で実施
- 「節約」より「使う目的」で話す
- ノートや家計アプリで可視化して共通認識を持つ
👉 金融庁|家計管理の基本
✅ ポイント②:貯金・資産形成の「ゴール」を決める
“将来に向けたお金”への意識をそろえる
夫婦で働いていると、それぞれが「なんとなく貯めている」だけになりがちです。
ですが、目標金額や期間を決めないと、気づけばお金が足りないリスクも。
【具体的に話し合うべきこと】
- 老後までにいくら必要か?(退職金・年金見込み含む)
- 住宅購入・教育費のタイムライン
- 投資(NISA・iDeCo)をどう分担するか?
【おすすめの設定方法】
- 3年・5年・10年スパンで「貯蓄の目標地図」を作る
- 積立金額を夫婦で分担(例:手取りの○%)
- 家族単位での資産一覧表を定期更新
👉 日本FP協会|ライフプラン診断
✅ ポイント③:家計管理の「スタイル」を決める
“どちらが管理するか”だけでなく、“どう管理するか”も重要
夫婦の間でよくある衝突が、「家計を一元管理すべきか、それぞれ別管理にするか」という点です。
特に共働き家庭では、自由なお金の範囲とルールが不明確なまま放置されがちです。
【主な管理スタイル】
- 一元管理型:全収入を一括管理(透明性あり)
- 折半型:生活費を分担し残りは自由(自由度あり)
- 役割分担型:夫が住宅費、妻が生活費など(担当制)
【すり合わせのヒント】
- 最初に「今の方法で不満はないか?」を話す
- 大型支出(旅行・家電など)は誰が出すか決めておく
- 家計簿アプリや共有スプレッドシートでオープンに管理
👉 Job総研|共働きの現状と課題
✅ まとめ:お金のズレは「放置」が最大のリスク
夫婦で価値観が違うのは当たり前。
大事なのは、その違いを**「見える化」して、早めに話し合うこと**です。
【今日からできる行動3つ】
- 夫婦で月1回の“家計振り返り会議”を設定
- 目的別に「お金の使い道マップ」を作る
- 収入・支出・貯蓄を一覧で共有
お金の話を日常的にできる関係が、信頼と安心を育てます。
“すれ違う前”に、ぜひ一度「我が家のマネールール」を見直してみてください。

