✅ 共働き夫婦の家計、「一緒に管理」する?「別々に管理」する?
夫婦共働きの世帯が増える中、「家計はどう分けるのがベスト?」という疑問は多くのカップルに共通します。
AFP(ファイナンシャルプランナー)の視点では、収入のスタイル・価値観・生活費の性質によって、最適な管理方法は異なります。
今回は、共働き夫婦に多い家計管理の3パターンを比較し、それぞれの特徴・メリット・デメリット・注意点を解説します。
✅ パターン①:完全個別管理(財布は別)
【特徴】
- 生活費は役割分担(例:夫が家賃、妻が食費など)
- 貯金や趣味のお金も各自自由
- 共有の貯金はなし、または最低限
【メリット】
- お互いの経済的独立性を保てる
- 価値観の違いを尊重しやすい
- ストレスなく使える“自分のお金”がある
【デメリット】
- 全体の家計状況が見えにくい
- 貯金が足りない/偏りが出るリスク
- 将来の資産形成や教育費が計画しづらい
🔍 こんな夫婦に向いている:
「お金の使い方は自由にしたい」「結婚後もお互いの自立を大事にしたい」夫婦
✅ パターン②:完全合算管理(財布は一緒)
【特徴】
- 給与はすべて共通口座に入れる
- 家計簿・支出管理も一本化
- お小遣い制を導入するケースも多い
【メリット】
- 家計の全体像が見やすい
- 目標(住宅・教育・老後)に向けて貯めやすい
- 支出の偏りやムダに気づきやすい
【デメリット】
- 収入格差で不公平感が生まれることも
- どちらかが浪費しやすいとトラブルの元に
- 金銭感覚が合わないとストレスがたまりやすい
🔍 こんな夫婦に向いている:
「協力して資産形成したい」「将来の支出を2人で計画的に進めたい」夫婦
✅ パターン③:折衷型(共同+個別)
【特徴】
- 共通の家計口座に生活費・貯金を出し合う
- 残りは各自で自由に管理
- 収入に応じた“負担比率”で調整も可能
【メリット】
- 生活費の安定+自由なお金も確保できる
- 不公平感が出にくい
- 家計共有しつつ、自立性も保てる
【デメリット】
- 毎月の振込・管理が手間に感じることも
- ルールが曖昧だとトラブルのもとに
🔍 こんな夫婦に向いている:
「生活費は協力したいけど、自由に使えるお金もほしい」「収入差があるけど平等に考えたい」夫婦
✅ 管理方法別|比較早見表
| 管理方法 | 自由度 | 管理の手間 | 将来設計のしやすさ |
|---|---|---|---|
| 個別管理 | 高い | 少ない | 低い(見通しが立ちにくい) |
| 合算管理 | 低い | 多い | 高い(計画的に貯めやすい) |
| 折衷型 | 中間 | 中間 | 中〜高(柔軟に調整可能) |
✅ 家計管理の話し合いで気をつけたいこと
- 「生活費のどこまでを共通にするか」を具体的に話す
- 「貯金」も“目的別”で仕分ける(教育資金・老後・車など)
- 収入差がある場合は“比率制”も検討(例:夫60%、妻40%)
💡「話しにくいお金の話」こそ、早めにルール化しておくと安心です。
✅ 参考リンク
- 生命保険文化センター|生活基盤の安定を図る生活設計
- りそな銀行|【最新データ】共働き家庭の割合は?メリット・デメリットと役割分担のヒント
✅ まとめ|“我が家”に合った家計スタイルを選ぼう
共働き家庭の家計管理に「正解」はありません。
夫婦の価値観・収入バランス・ライフプランに応じた柔軟な方法を見つけることが大切です。
【3パターンの特徴まとめ】
- 個別管理:自由重視/独立型夫婦向き
- 合算管理:協力重視/計画的に資産形成したい夫婦向き
- 折衷型:自由と協力の“いいとこ取り”
最適な家計管理は、今後の人生設計の土台になります。
一度立ち止まって、夫婦で見直してみませんか?

