【FP解説】共働き家庭の生命保険設計|掛け捨て型・終身型の最適バランスとは?

保険の見直しとリスク管理

✅ 共働きだからこそ必要な「保険の最適化」AFPがわかりやすく解説

子どもができた、マイホームを購入した、転職した──共働き夫婦のライフイベントには、保険の見直しが欠かせません。
とはいえ、「掛け捨て型と終身型、どっちがいいの?」「2人とも保険が必要?」と悩む方も多いはず。

AFP(ファイナンシャルプランナー)の視点から見ると、共働き家庭こそ“保障の重なり”や“費用対効果”に配慮したバランス設計が重要です。

この記事では、掛け捨て型・終身型の違いと、共働きに適した保険の組み合わせ方を解説します。


✅ 掛け捨て型と終身型の違いとは?

特徴とコスト構造を整理しよう

保険タイプ掛け捨て型終身型
保険期間一定期間(定期)一生涯保障
保険料安い(月数千円〜)高い(月1万円以上)
解約返戻金なし(ゼロ)あり(積立性あり)
主な目的万一の保障を安く確保資産形成・相続対策も兼ねる

【掛け捨て型】

  • 死亡・医療リスクに備える“コスト効率型”
  • 若いうちは保険料が非常に安い
  • 家計を圧迫せずに大きな保障を得られる

【終身型】

  • 解約返戻金があるため“貯蓄型”の要素もあり
  • 老後資金や相続準備にも利用できる
  • 保険料が高めのため、継続負担が重くなる可能性あり

👉 日本FP協会|生命保険は必要?見直す際のポイントは?


✅ 共働き家庭の保障の考え方:必要なのは“両方”

一方が働けなくなったとき、もう一方の家計負担は?

共働き世帯の最大の特徴は、「収入が2本立て」であること。
その分、どちらかが死亡・病気・長期離職になると、家計全体が大きく傾くリスクがあります。

【チェックすべき視点】

  • 子どもがいる場合 → 教育費をカバーできるか?
  • 住宅ローンがある → 残債を返済できる保障はあるか?
  • 医療・就業不能 → 長期入院時の生活費補填は?

【おすすめ設計例】

  • 主たる収入側 → 掛け捨て型で高額保障を確保
  • パートナー側 → 終身型で医療保障+老後対策
  • 医療保障 → 夫婦でバランスよく5,000円〜1万円/月が目安

👉 厚労省|高額療養費制度の活用


✅ 掛け捨て型と終身型、どう組み合わせる?

家計とライフプランに合わせた“保険ミックス”を考える

【パターン①】
子育て世代(30代共働き/子あり)
→ 掛け捨て型で死亡保障+医療保障/終身型は将来に備え控えめに

【パターン②】
住宅ローン返済中(40代共働き)
→ 掛け捨て型で返済期間カバー/終身型で老後・相続対策も視野に

【パターン③】
子ども独立後(50代)
→ 掛け捨て型は縮小/終身型で相続準備・介護資金準備へシフト

【注意点】

  • 終身型は途中解約すると元本割れのリスクあり
  • 掛け捨て型は更新時に保険料が上がるケースあり
  • 無理のない保険料=「手取りの5〜8%」が目安

👉 生命保険文化センター|生命保険を知る・学ぶ


✅ まとめ:保険は“固定費”ではなく“戦略”

保険は“入って安心”で終わるものではありません。
特に共働き家庭では、収入・ライフステージ・将来設計に応じた柔軟な設計が必要です。

【行動のヒント】

  1. 夫婦で「収入と支出」のバランスを可視化
  2. 必要保障額をFPなどに相談して試算
  3. 掛け捨てと終身の“役割分担”を明確に

ライフイベントごとに見直しながら、“無駄なく・安心できる”保障設計を目指しましょう。