✅ 配当金で「収入を得る」時代へ──AFPが見る安定投資の選び方
銀行預金では増えない時代、投資で「定期的な収入=インカムゲイン」を得たいと考える人が増えています。
その中でも人気なのが、「配当金」を受け取る配当投資というスタイルです。
AFP(ファイナンシャルプランナー)の視点から見ると、配当投資はリスクを抑えつつ安定した資産形成を目指せる有力な手段ですが、選び方や管理方法を間違えると元本割れや“減配”のリスクもあります。
この記事では、配当投資の基本から魅力、注意点、戦略まで、初心者にもわかりやすく解説します。
✅ 配当投資とは?
配当金で「定期収入」を得る仕組み
配当投資とは、企業が得た利益の一部を株主に配当として支払う「配当金」を目的とした投資です。
【インカムゲイン vs キャピタルゲイン】
- インカムゲイン:配当金や利子など「持ち続けることで得られる収入」
- キャピタルゲイン:株価の値上がり益
【配当投資の魅力】
- 保有するだけで収入が得られる
- 長期保有によって配当が積み上がる
- 生活資金や老後資金の補填として使える
👉 参考:日本証券業協会|株式会社制度と証券市場のしくみ
✅ 配当投資の主な魅力
① 安定収入を得られる
企業によっては年2回(中間・期末)に安定した配当を出しており、働かなくても一定のキャッシュフローを得られます。
【例:年間配当利回り3%の株を100万円分保有】
→ 年間3万円の配当収入(税引前)
② 株価が下落しても“実質利回り”で下支え
株価が一時的に下がっても、「配当利回り」が高ければ、売らずに保有し続けることで実質利回りを確保できます。
③ 再投資で“雪だるま式”の資産形成
配当金を再投資に回すことで、複利効果が働き、資産の成長スピードが加速します。特にNISAとの相性が良いです。
👉 三菱UFJ eスマート証券|NISAで迷わない!――分配金の仕組みと再投資型・受取型の選び方
✅ 配当投資のリスクと注意点
① 減配・無配のリスク
企業の業績悪化により、突然「配当が出ない」こともあるのが最大の注意点。
過去に安定していても、業界環境の変化で方針が変わる場合もあります。
【例】コロナ禍での航空・旅行業界 → 多くが無配・減配へ
② 株価下落で含み損を抱えるリスク
配当はもらえても、株価が大きく下がればトータル損失になることも。特に高配当を理由に無理な集中投資は禁物。
③ 税金や手数料で実質利回りが下がる
配当金には20.315%の税金がかかります。
NISA口座なら非課税ですが、一般口座や特定口座では手取りが減少する点に注意。
✅ 安定収入を得るための戦略5選
① 配当利回りだけでなく「配当性向」に注目
- 配当利回り=配当金 ÷ 株価
- 配当性向=配当金 ÷ 企業の純利益
無理な高配当を出している企業は将来リスクが高いため、配当性向が50%未満が目安。
② セクター分散を意識する
- インフラ系(電力・通信)
- 金融(銀行・保険)
- 資源・エネルギー
異なる業種を組み合わせて、業績リスクの分散を図る。
③ 海外ETFの活用も視野に
- VYM(米国高配当株)
- HDV(米国財務優良配当株)
- VT(全世界株+配当)
為替リスクはあるが、長期分散+安定配当が魅力。
④ 高配当ランキングを鵜呑みにしない
一時的な株価下落で利回りが高く見える場合があるため、直近の増配・減配履歴や財務健全性も確認すること。
⑤ NISA口座と組み合わせて税効率を高める
配当金非課税+再投資の複利効果が期待できるため、つみたてNISAではなく成長投資枠の活用も視野に。
✅ まとめ:配当投資は「長期でコツコツ」が成功の秘訣
配当投資は、“お金が働いてくれる感覚”を得られる投資法です。
ただし、目先の高利回りに飛びつくのではなく、分散・財務チェック・長期目線を忘れず、コツコツと“安定資産”を育てていく姿勢が大切です。
【行動のヒント】
- 配当利回り2〜4%の安定企業からスタート
- 年1回は保有銘柄の増配・減配をチェック
- 配当金を「使う」or「再投資する」戦略を決めておく
焦らず、着実に“配当資産”を築いていきましょう。

